日本健康同盟(略称・健康同盟)

 Page 12 (2005年5月10日記載)

 「日本健康同盟」機関紙・健康同盟ニュ−ス

1996年9月号 

*事務局(世話人) 酒井洋明     東京都品川区大井1−48−5・                   〒140−0014       ●03−3777−8590

寄  稿  文(1)

*連絡先(世話人) 松岡安夫 ・  東京都板橋区高島平3-11-4-1001・                 〒175-0082・       ●03−3975−3031

      健康同盟に積極的に活動することの意義について

        健康同盟・世話人  松岡安夫

 【今 何が問題なのか】

 健康同盟も1992年(平成4年)8月30日結成大会を開き、正式に発足致しました。  お陰様で結成準備会を含め通算10年目に入り、今回の役員会(昨年9月)で役員の改選も行われ、会長・副会長も交代、新しい体制がスタ−トしました。
 この機会に私達の会が抱えている問題を会員の皆様に良くご理解頂き、それを解決し、次の大きな更なる発展を実現する為に、是非ご協力とご支援をして頂きたく存じます。

 そもそも、現在の事務所(事務局)は酒井様のご厚意に依り、酒井氏ご所有のマンションの一室をお借りするという形で実現したのです。民間の有料貸事務所を契約すれば、当然のことながら、家賃、光熱費、水道代がかかります。事務所に詰めて事務局の仕事をやって下さる方が必要です。 現在、未だに役員不足でボランティア精神で通って頂ける人がなく、役員が本業の休日等を利用して、ニュ−ス作成、その他の事務を消化してきました。
酒井事務局長(当時は会長兼務)を中心に、私と酒井氏二人だけの時は夜の更けるのも忘れ、終電車に間に合わずやったことも多々ありました。 スタッフの皆さんには遠方から通ってきていますので、交通費や食事代ぐらいはお出しするのが当然でしょう。
 一般会計のご報告のとおり、これまでの繰越金が減少してきたのが実情です。このままの収支では、来年の会期切れの時には財政的なピンチを招くことは明白です。

 酒井様にはご自宅で、準備会当初より夜間長時間に渡り、全国津々浦々より「藁にもすがる思い」で難病に悩み苦しむ方々からの電話相談で対応して頂いたり、ニュ−ス作成のワ−プロ事務に追われたりで、思うように外出できなかったりして、恐らく、私達の計り知れないご迷惑、ご不便を、ご家族共々おかけした事と思います。 職場では、高校のクラス担任教諭として教鞭を執りながら、また健康同盟会長として担い手になり、その重責を通算10年間に及び続けてこられました。その代償として、複合ストレスの渦中で、このまま進めば、過労の極限に達し、限界を越えた中でこれ以上会長職を続けて行けば遠からず倒れるのは必至と判断しました。 個人が犠牲になるのは社会的にも決して許されることではありません。
緊急役員会をもち(昨年9月)、任期を待たずして役員改選を行った次第です。健康同盟の創始者である酒井氏が不本意ながら途中で交代したことは、私としても痛恨極まりなく身を切られる思いでした。
 ご本人はそれ以上に、断腸の思いでリタイアされた事と思います。

 彼の今までの膨大な仕事量は誰も真似出来るものではありません。今まで類似の団体が「雨後の筍」のように出ては消えて行く中で、よくぞ今日まで維持できたと感じ入る次第です。これはひとえにトップの酒井氏の皆さんに対する責任と使命感が根底にあり、それが支えとなって今日まで維持できた事と拝察致しております。その間に、酒井さんを悲しませたことがあります。それは、同盟に対する会員皆様の{報告書}、アンケ−ト用紙等の返事が同盟事務局に上がって来ないことでありました。 極く少数の心ある方々は {報告書}を返送してくれました。会員の方々の情報を収集し、病歴・体質・効果より見た治療法を集計・分析してまとめることが出来ず、悩んでおられました。
重症の方は{報告書}の記入どころではないとも思われますが、飽くまで「病」を前向きに捉え、この{報告書}を出すことに依って救われる人が実在し,感謝されています。
{報告書}が健康同盟の【命綱】なのです。その【命綱】が途切れフィ−ドバックがない限り、会の発展は望めません。

 【どうしたら発展を望めるのか】

 同盟ニュ−スや集会を通じ、患者同士や健康情報のパフォ−マ−(実践者)同士の活動、セルフケアの為の助言や治療法の知識を伝えれば、健康同盟に入会した人達は、かような情報の恩恵を受けて、健康な身体になったならば、その回復体験の教訓を、今度は慢性疾患に悩める人達に伝え、役立ててもらう、つまり積極的に参加し、普及活動をすることに依り、感謝され、併せて、自分を高めながら幅広い識見で、「健康」を医師や心理学者だけの限定された専門領域からのみ捉える偏狭な立場ではなく、人間全体・社会全体・人類全体の問題を包含する視点で「健康」を把握して考え、そうして「健康の輪」を広めて行くことに最高の価値があり、発展していくと存じます。 そこで、スタッフとしては、将来、計画・プロジェクトチ−ムを作り、会の将来をどういう方向に向けるか、財政的な建て直しをどう計るか、魅力的な研修をどうしたら実現できるか、等について検討し、発想の転換を計り、より明確なビジョンを打出し構築しなければなりません。役員のメンバ−は、社会的にも活躍しておられる超多忙な人達ばかりですが、示唆に富む貴重な内容の提案がある筈です。

 【今 私たちは大事な時期にさしかかっています】

 ボランティアには限界があります。 ただ財源が乏しいからと云って「物売り」の手先になって活動すれば、それは逆行であり、崇高なボランティア精神から逸脱することになり【ご正道】を踏み外し、イメ−ジダウンは免れません。私達は前進あるのみです。 それにはどのように対応するか−−−財政再建の為には会員を増やして組織を拡大し、例会や研修会への参加者を増やすことが急務です。 創立当初のボランティア精神を失わず、組織を発展させるためにはどうしたら良いか。 私はその調和と両立を目指して、苦悩し、模索しているのが偽らざる現状です。
建設的なご意見があれば、どしどし発言して下さい。


 【新しい出会いをつくろう】

 最近、民間活動の団体が多くなりましたが、考えてみると「健康同盟」はもともと民間の市民の集いです。お役所や会社の指導や援助で生まれたものでもなく、大学教授や医師の主導型でもなく、様々な職業をもって活動している人達が平等の立場で無報酬で運営に携わってきました。「健康同盟」のもっている「活力」を見直し、開発し、顕在化することが先決であり、是非そのことを実現したいと思っております。

10年余りの歩の中で優れた知識と体験を積み、立派な指導者として世に通用する人材も会員の中に沢山居られる筈です。私たちの知らないところにも素晴らしい能力、識見を持った人、人の為に尽くしたいという優しい心を持った人など、何かをやりたいと云う意欲に燃えている人達がきっとおられるに違いありません。そういう人達一人一人の活力を引き出し、その「力」を結集することができれば健康同盟の発展と未来は自ずと約束される筈です。  
 私自身は会の集会を《 出会いの広場 》だと思って居ります。
人と人との出会いの機会と場を作ることが同盟の大事な任務の一つです。 これからは素敵な出会いの場を沢山作りたいと念願しています。
しかし、会員の皆さんも世話人が作った「場」を受け身的に参加するだけでなく、もっと能動的に参加し、自らも出会いの場を創り出して頂きたいと思います。 活力を同盟から引き出してもらうことを期待する前に、自ら引き出し、自ら名乗り出て頂き交流の場を広めて頂きたい。 例えば、「事務所のお手伝いをしますよ」「私はこんな特技があるから教えましょうか」「こんな事に困っている方があったら助けてあげますよ」「こんな趣味の人集まりましょう」−−−−そんな声をどしどし出して頂きたい。
動き出して欲しいのです!
それが感謝となり、癒しにつながり、「病」が自然と消えて行き、そして、お一人お一人に素晴らしい出会いがあることを心から願っています。

 最後に健康同盟の創始者である酒井様にトップの座に復帰して頂き、長期展望に依るビジョンを確立して頂きたい。

《 健康同盟は組織として常在・存続する 》 社会的責務があるからです。  完